hachimitsu

あまくて少しにがい日々

2021年4月6日 曇

相変わらず朝の吐き気は続いている。昨日は本当に忙しく、問い合わせが殺到するのに自分一人しかいない状況で、おそらく30件は捌いたと思う。帰宅後は3時間ほど眠り、食欲はまったく湧かないが翌日に影響するのでなんとか布団から這い出て生ハムとミニトマトのパスタを作り、赤ワインとともに食し、音楽を聴きながら眠った。

岡村靖幸に心を奪われた。未だかつてこんなに歌声が刺さる人がいただろうか?歌詞や曲はもちろん、彼の歌声が本当に好きで、ぼけっと聴いているだけで精神が回復していくのが分かる。人生辛いときは多々あるが、必ず生き甲斐に出会うことができる。否、精神的に辛いから救いを求めているのだろうか?どちらでもいいことではあるが。

2021年4月5日 曇

起きたくない……と渋りながら起きる。コーヒーを飲み(コーヒーが効きすぎる人間なのでここぞというときにしか飲まないようにしている)愛が重すぎて気持ち悪い男たちの歌を聴いてテンションを上げる。もっと気持ち悪い歌を開拓したい。出社し、問い合わせメールの量に白目を剥く。先輩は休み、同僚のおじさんたちは取引先のクソのようなシステムとクソのような対応の尻ぬぐいに追われているので、「自分は感情のないロボットだ」と言い聞かせてメールを返しまくる。全員わたしのタイピングの速さに感謝してほしい。カフェインと好きなものがあれば気をおかしくして頑張ることができる。気がおかしいままでいたい。昨夜、DMMブックスですべての電子書籍が70%OFFというこれまた気がおかしいセールの誘惑に負け、「あたしンち」全21巻と「おいピータン!!」全17巻を買ったことを少し引きずっている。あたしンちは6歳の頃から読んでいて、実家に帰るたびに読んでいたし、電子書籍として手元に置いておきたいと長年思っていた。おいピータン!!に関しても最近知ったがどんな精神状態でも読める数少ない漫画だと思ったので、決して損ではないのだが、大金(と言っても700円前後の本を38冊買って9000円なのでこんなにもお得なことはない)を使うことに対して罪悪感がある。ようやく金銭感覚がマシになったということなので良いことではあるが。節制を頑張ろう。

2021年4月4日 雨

だるい。だるい。何もできない。洗濯も洗い物もしなければいけないのに起き上がれない。ジムなんて以ての外……。春はただでさえ気がおかしくなるのに、やれ低気圧だのやれ部署異動だのがありがちだから良くない。苦し紛れに音楽を聴く。岡村靖幸の声、詞、曲が性癖すぎてますます気がおかしくなる。結局何も家事はせず、昼寝ばかりし、冷凍パスタを食べ、眠剤を飲み無理矢理就寝。明日のことは明日考える。

2021年4月3日 晴

家族が神保町の傍に住んでいるので昔から訪れることは多々あったが、ようやく神保町という街を楽しめるようになった。レタリングの道具を集めるために訪れたわけだが、軍資金があまり無いのと、勢いで新たな趣味を始めるとろくなことにならないので今回は下見だけとした。(元)鶴谷洋服店という性癖の塊でしかない店を見つけ、どうして今までこんな所を知らなかったのかとくらくらする。世の中そんなものばかりだ。事前にオンライン・ストアで下見していたとき、ずっと探していた理想のビール・グラスを発見したので、迷わず購入。指輪や古着なども素敵だったが、今回ぴんときたものはそれだけだった。なかなか運命の柄シャツに出会うことができない。大き目の柄で開襟のものを求めている。ギター・マガジンの4月号がずっと欲しかったことを思い出し購入。通りがかった「壹眞珈琲店」で一服。並んでいる店よりも、こういうところにフラッと入るのが良い……と思ったが十分に人気店だった。昼食に食べたガヴィアルもまったく並ばずに入れたし、運が良かった。通りがかりに見た、ESP ギターワークショップの雰囲気が好きな感じで、店員さんも感じの良い人だったのでいずれギターを買う際には見てみたい。何年後か分からないが……。結局、購入品はビール・グラスとギター・マガジンだけという、なんとも自分らしい戦利品。2時間の昼寝をした後、生ハムの載ったサラダ、ワインをとりつつ、ニルヴァーナを聴きながらギター・マガジンを読む。10年くらい何かとつけてニルヴァーナを勧められていたのにようやくちゃんと聴いている。明後日がカートの命日だと知り、また運命に翻弄されていると思う。詩を書きたいが何も思い浮かばない。明日はジムに行かなければ。

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2021年4月2日 晴

昨夜、東京事変の新曲「緑酒」が配信されていることにようやく気付いて、好きな人とのお花見で聴けなかったことに落ち込む。新緑が目立つ桜道を歩きながら聴いて感動して泣く。生命の強さを感じる曲は元気になる。

今日も適当に仕事をやり過ごす。いつか台湾に行ってみたいと思っていた矢先に事故が起きて落ち込んだり、久々にハウルを観たいと思っていたら今夜の金曜ロードショーで放映されると知って喜んだり、相変わらず忙しい感情。2日間のことを連作にするために短歌をひねり出す。自分が撮った写真に、自分が考えたフォントやデザインで、自分が考えた歌を載せる瞬間はとても気持ちが良い。いつか本として装丁できる日を夢に見たりする。昼休みは木の下に座って音楽を聴く。夢と現実の狭間でずっとふわふわしているような心地が続く。次に会うときまで、この夢心地がずっと醒めなければいい。

2021年4月1日 曇?

仕事を休んでひたすら眠った。彼と過ごした二日間に浸っていた。

現実と夢の狭間で、むかし美術の時間に習ったレタリングのことを突然思い出した。自分の好きな言葉を、自分の好きなように象って、好きなように色付けたい!神保町の画材屋に行くきっかけにもなる。小さな頃は用もなく文具屋に行きたがる少女で、あの独特な匂いと雰囲気に安心感を抱いた。今でもその頃のときめきが忘れられずたまに立ち寄るものの、絵に一種のコンプレックスを抱いている身としては心から楽しめずにいた。形は違えど、またあの頃のように文具屋を楽しめるようになればいい。久々に新宿の世界堂にも行きたい。新たな趣味に向き合う瞬間はこの上なく楽しい。人生、やろうと思えばできることなんてたくさんある。

2021年3月31日 快晴

どうしたものか好きな人にさんざん人見知りしてしまって、食事も喉を通らないし今までどんな風に喋っていたかわからないしでほとほと困ってしまった。大量に作ったポテトサラダ・鶏のからあげ・ミニトマトのマリネはあっという間に彼の胃袋に吸い込まれていった。わたしには欲望をコントロールするキャパシティが1つしか無いのだと思う。

翌朝、鮭の塩焼・ポテトサラダ・ほうれん草とあぶらあげとたまごの味噌汁を二人で食べた。彼の膝枕(固くて心地よかった)の上で見た3分クッキングでやっていた鯖と玉ねぎのサラダを今度作ってみたい。下北沢の古着屋で1200円で買ったお気に入りのワンピースを彼にお披露目できる日がようやくやってきた。予想の10倍くらい喜んでくれてとても嬉しかった。

家から徒歩20分ほどの公園に歩いて向かった。彼はとにかく寄り道をしたがる人で、通り道のコンビニにはほとんど寄ったと思う。こういう時間をあえて送る人に初めて出会った。普段は忙しないはずの時間がなんだか今日はゆっくり過ぎているように感じた。二人で良い風景をたくさん見つけた。桜のたくさん咲く川辺、宮崎駿が住んでいそうな家、鮮やかな黄緑が眩しい木々の下……。彼とじゃなきゃ見つけられないものばかりだった。

昼間の公園というものはなによりも尊い。普段、仕事や育児でさまざまな問題を抱えているはずの人々が、一様にして笑っている。こんなにも穏やかなざわめきを感じることのできる空間は他にない。きっと天国はこういう場所だと思っていたら、彼も全く同じことを言うものだから、嬉しすぎて参ってしまった。

一緒にお酒をたくさん飲んだ。わたしが食べたいと言った焼きそばとたこ焼きを買ってきてくれて、向かい合わせになっていた備え付けの椅子を隣に持ってきてくれて嬉しかった。夕方が来たら彼は帰ってしまうと思っていたから、隣町のわたしのお気に入りの居酒屋の話をして、彼がそこに行ってみようと誘ってくれて嬉しかった。当の居酒屋は閉まっていて入れなかった(あとで調べたら4月5日まで改装中だった)けれど、ずっと気になっていたお店も良い雰囲気だった。ビールを飲みながら公園でサニーデイ・サービスを聴いた。こんな時間がずっと続いてほしいという願いと、あまりにも大きな幸せを処理できないことがひたすらもどかしくて涙が止まらなくて、それに困ったように笑う彼の顔を見るとますます涙が止まらなかった。自分がこんなにも狂ってしまうなんて思わなかった。ずっと一緒にいてほしいと心から願った。

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